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研究紹介

【喘息】難治性喘息に対する抗IL-5 Rα抗体ベンラリズマブの治療効果予測因子に関する検討

はじめに

 この説明文書は、あなたにこの研究の内容を正しく理解していただき、あなたの自由な意思に基づいて、この研究に参加するかどうかを判断していただくためのものです。
 この説明文書をお読みになり、担当医師(私)からの説明を聞かれた後、十分に考えてからこの研究に参加するかどうかを決めてください。たとえ参加されなくても、今後の治療に不利益になることはありません。また、不明な点があれば、どんなことでも気軽に質問してください。

【臨床研究について】
 九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして、九州大学病院呼吸器科では、現在難治性喘息の患者さんを対象として、抗IL-5 Rα抗体ベンラリズマブに関する「臨床研究」を行っています。

 今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、(許可日)から平成33年3月31日までです。

研究の対象者について

 九州大学病院呼吸器科に難治性気管支喘息で受診されている患者さんで、平成29年9月28日から(許可日)までにメポリズマブ治療を行った方、20名を対象とさせていただく予定です。
 研究の対象者となることを希望されない方又は研究対象者のご家族等の代理人の方は、事務局までご連絡ください。
 なお、本研究ではベンラリズマブ治療を必要とする患者さん20名との比較検討を行います。

研究内容

研究の目的や意義について
【研究の目的】
 難治性喘息に対する新たな治療法である抗IL-5 Ra抗体ベンラリズマブの有効性を予測する因子を検討することを目的とします。
【研究の背景】
 気管支喘息という病気は好酸球という細胞が中心となって気道に慢性炎症を引き起こし、感染症などの増悪因子により発作を起こす慢性の気道炎症性疾患です。喘息の治療は主として吸入ステロイド薬を用いるのが一般的であり、吸入ステロイド薬の普及によりコントロール良好となってきています。しかしながら、喘息の標準療法である吸入ステロイドおよび長時間作動型b抗体刺激薬との配合剤、あるいは難治性喘息に使用される経口ステロイド薬などを併用しても尚、コントロール不良な難治性喘息患者さんが存在します。難治性喘息は、喘息患者の5-10%程度と報告され、新たな治療法の開発が望まれています。
【研究の意義】
 最近注目を集めている抗体療法のひとつである抗IL-5 Ra抗体(ベンラリズマブ)は難治性喘息患者さんに対する新たな治療法です。
 喘息に対する抗体療法としては抗IgE抗体であるオマリズマブがすでに存在しますがその効果はIgE高値の患者さまに限定されています。
 メポリズマブという、抗IL-5抗体がすでに使用されており、強力な好酸球抑制作用がありますが、ベンラリズマブはIL-5経路を阻害するのみでなく、抗体依存性細胞障害活性という好酸球を障害する作用を有することにより、喘息の難治化に関与している好酸球に対する強力な除去作用があり、難治性喘息に対して有効であることが海外では証明されています。しかしながら、日本人における有効性あるいはその有効性を予測する因子を解明する報告は未だありません。
そこで、ベンラリズマブ治療前後での喘息増悪頻度、臨床症状、他覚所見、検査所見、画像所見、治療内容を解析し、有効群と無効群とで比較検討し、ベンラリズマブ治療の有効性を予測する因子を同定すること、およびメポリズマブ投与との比較検討が必要と考え、本研究を計画しました。

研究の方法について
 この研究への参加に同意いただきましたら、カルテより下記の情報を取得します。カルテから取得した情報を元に、ベンラリズマブ治療が有効であった群と無効であった群とに分けて、何が本治療の有効性を予測できる因子であるかを比較検討します。
 メポリズマブ投与患者さんに対しても同様の検討を行います。

〔取得する情報〕
 ・年齢、性別、身長、体重
 ・喘息日誌(発作時の吸入薬の使用頻度、ピークフロー)、自覚症状、理学所見(聴診所見、SpO2
 ・予定外受診や救急外来受診・入院などの増悪回数、治療内容
 ・血液検査結果(CBC, 白血球分画, AST, ALT, LDH, γGTP, BUN, Cre, Na, K, Cl, CRP, IgE, RAST
 ・肺機能検査、呼気一酸化窒素濃度
 ・胸部レントゲン写真、副鼻腔および胸部CTスキャン

 すべての患者様に研究内容を説明の上、同意を頂いていますが、取り下げの要望がある場合には下に記載しています相談窓口へ連絡頂きますようお願いします。
 

個人情報の取扱いについて

 あなたのカルテの情報をこの研究に使用する際には、あなたのお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。あなたと研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学分野内のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野の職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
 また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、あなたが特定できる情報を使用することはありません。
 この研究によって取得した情報は、九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学分野・教授・中西 洋一の責任の下、厳重な管理を行います。

試料や情報の保管等について

 この研究において得られたあなたのカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学分野において同分野教授・中西 洋一の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
 また、この研究で得られたあなたの血液検査や測定結果、カルテの情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、あなたの同意がいただけるならば、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えております。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

研究に関する情報や個人情報の開示について

 この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、どうぞお申し出ください。
 この研究では、学会等への発表や論文の投稿により、研究成果の公表を行う予定です。
 また、ご本人等からの求めに応じて、保有する個人情報を開示します。情報の開示を希望される方は、ご連絡ください。

研究の実施体制について

この研究は以下の体制で実施します。

研究実施場所
 九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学分野
 九州大学病院呼吸器科

研究責任者
 九州大学大学院医学研究院呼吸器内科学分野 教授 中西洋一
研究分担者
 九州大学大学院医学研究院呼吸器内科分野 准教授 松元幸一郎
 九州大学病院呼吸器科 講師 福山 聡
 九州大学病院光学医療診療部 医員 神尾敬子

相談窓口について

 この研究に関してご質問や相談等ある場合は、事務局までご連絡ください。

事務局(相談窓口)
担当者:九州大学病院 呼吸器科 講師 福山 聡
連絡先:〔TEL〕092-642-5378(内線5378)
   :〔FAX〕092-642-5382
メールアドレス:s-fuku@kokyu.med.kyushu-u.ac.jp