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肺癌研究室

研究活動

臨床研究

臨床研究においてはアカデミア発シーズ開発の臨床導出部分を担う医師主導治験として、AMEDより研究費を獲得し『癌幹細胞を標的とした進行非扁平上皮非小細胞肺癌におけるシスプラチン+ペメトレキセド+サラゾスルファピリジン併用療法の第I相医師主導治験』を完了し、学会及び英文論文(Cancer Science 108(9), 1843-1849 (2017))として発表しました。呼吸器科が主幹して行った最初の医師主導治験となり、多くのことを学ぶことが出来ました。また、全国60施設の先生方のご協力のもと実施しました『ALK融合遺伝子陽性PS不良の進行再発非小細胞肺癌に対するアレクチニブの第II相試験 LOGiK1401』も、その貴重なデータを国際学会で発表、英文論文化(Journal of Thoracic Oncology 12(7), 1161-1166 (2017))することが出来、その成果は最新の肺癌診療ガイドラインに反映されています。また本年度は、『特発性肺線維症合併進行非小細胞肺癌に対するカルボプラチン+nab-パクリタキセル+ニンテダニブ療法とカルボプラチン+nab-パクリタキセル療法の無作為化第II相比較試験』を日本の主要な9つの臨床試験グループが協同するインターグループ試験として、全国140施設の参加のもと開始しました。本疾患対象においては世界初の無作為化比較試験であり、びまん性肺疾患をご専門とする先生方からも、大きな注目を浴びています。また2017年6月にAMEDの革新的医療シーズ実用化研究事業に『既治療進行非小細胞肺癌を対象とした免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブとベザフィブラート併用の第I相医師主導治験』が採択されました。ベザフィブラートによるリンパ球のミトコンドリア活性上昇による免疫チェックポイント阻害剤の効果増強を狙った、新治療開発の試みであり、京都大学、熊本大学との共同での医師主導治験を開始しています。

肺がん新薬開発における治験実施実績

大学病院の果たすべき重要な機能である新治療開発を実践すべく、新薬開発企業治験に関しても積極的に導入し(右図)、平成28年度の治験実施実績は院内で2位となり、それに伴い腫瘍性呼吸器疾患患者の、のべ入院件数が810件(呼吸器科全体:1035件)と飛躍的に増加しています。患者さんを御紹介頂いております、同門の先生方にはこの場を借りて、心より感謝申し上げます。
大学院生を中心とした基礎的研究においては、毎週金曜日の大学院生カンファレンスにてデータを確認し、次なる方針を立てて進めています。その研究範囲は、細胞内シグナル伝達、癌幹細胞、免疫チェックポイント関連など多岐に渡っています。敢えて、多くの大学院生を教室で直接指導する体制をとり、私共スタッフも大きな責任をもって、成果を出すべく挑戦しております。

おわりに

変革が進む肺癌の診療・研究をリードしていくような研究開発を行っていくためには肺癌研究室も常に変化を求めて新しいものに挑戦していかなくてはならないと考えています。それには、今後の呼吸器科を担う若い先生方の力が不可欠でありますので、ご興味のある先生方には肺癌研究室の仲間に加わって頂き、ともに肺癌の治療成績を改善すべく邁進しましょう。同門の先生方には引き続き臨床研究へのご協力並びにご指導ご鞭撻の程何卒よろしくお願い致します。